ホラー好きが選ぶなかなかおぞましかったホラー小説

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夏の夜長に…読書中に後ろを振り返ってしまうような…
なかなかにおぞましかったホラー小説をひとまず!5冊ご紹介します。
さぁ、残暑を鳥肌エコで乗り越えましょう!



結局人間より怖いものはない

黒い家 (角川ホラー文庫)
黒い家 (角川ホラー文庫)
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貴志 祐介
角川書店
売り上げランキング: 6,587

【あらすじ】 若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。
初読は相当前なのに未だうすら寒い気持ちをほんのり思い出してしまう…。
同作者の「悪の教典」がサイコパス側からの視点だとすると、サイコパスを外側から描いたものがこの「黒い家」です。
リアリティに溢れた迫り来る恐怖を味わいたければこれは外せない作品。


全くないとは言い切れない身近に迫ることもあり得る恐怖

火の粉 (幻冬舎文庫)
火の粉 (幻冬舎文庫)
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雫井 脩介
幻冬舎
売り上げランキング: 9,100

【あらすじ】 元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。手に汗握る犯罪小説の最高傑作。
単なる人格破綻者として描かれていた方が恐ろしくなかったと感じる点が怖いのです。
全く見返りを求めない愛情って存在しないのではないかと思えてきますよ。


一人暮らしの人は読まない方がいいですよ…

いま、殺りにゆきます (英知文庫)
平山 夢明
英知出版
売り上げランキング: 284,841

【あらすじ】 精神に異常をきたす恐怖がここにある…衝撃の実話恐怖短編集。深夜の路上で凶徒に遭遇したカップルの恐怖を描く「峠で壊れて」。愛犬の足が何者かにより一本ずつ折られていく「だんだん少なくなっていく」。常軌を逸したイタズラ電話が母子を追いつめる「謎電」。電車内で理由もなく乗客を殴りつける男、「おら男」。日本ホラー界の第一人者が、徹底した取材を元に日常に潜む恐怖を描いた36話を収録。狂気が支配する、逃げ場のない世界が幕を開ける。
タイトルがギャグっぽいので素通りしがちですがこれがなかなかおぞましいです。
グロい表現、吐き気を催す表現も多々あるのでむしろ好物ですという方は即効読みましょう。


日本らしい不気味な正統派ホラー

夜は一緒に散歩しよ(MF文庫ダ・ヴィンチ)
黒史郎
メディアファクトリー
売り上げランキング: 332,448

【あらすじ】 作家の横田卓郎は妻を亡くし、娘の千秋と二人で暮らしていた。妻の死後、千秋は奇妙な絵を描くようになる……。人ではない異形のものを。ある日をきっかけに「青い顔の女」ばかりを描くようになった千秋は、その絵を「ママ」と呼び、絵を描くことに執着する。そしてもうひとつ執着すること。それは、夜の散歩だった。第1回『幽』怪談文学賞大賞受賞作。
得体の知れない気味悪さで久々に正統派のホラー小説に出会えた嬉しさと同時に若干ぶるっとします。
中盤以降その恐ろしさが多少失速してしまうのが残念ではあるものの文章だけで人を不安にさせる力量は凄まじいです。とはいえグロ表現は弱いのでその辺苦手な方も問題なし。


ネクロフィアって単語で拒否反応でる人はやめた方が無難

殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子 武丸
講談社
売り上げランキング: 1,962

【あらすじ】 永遠の愛をつかみたいと男は願った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。
異常性愛者による連続殺人を異なる時系列と視点に分けて進めていくスピード感あるお話。
叙述トリックが仕掛けられていて最後に驚かされるので再読も楽しいのでは。
文章も読みやすくさくさく読める感じ。ですが、なかなか(エロ)グロいのでその辺苦手な方は要注意。




以上、なかなかにおぞましい5冊をお届けしました。
まだまだ出会えてない背筋も凍るホラー小説を探しにわたしも残暑はホラー小説三昧で過ごします!

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